まずは全体を見ていきます。
♯はひとつで、G・H・Dの分散和音から始まるので、G-dur(ト長調)だということが分かりますね。
速度記号はAllegretto。Allegroよりは落ち着いたテンポで、という指示です。
でも、「それって結局どんな速さだよ」って思いませんか?
そこで注目したいのが、拍子記号と音符の種類です。
実際の楽譜では4分の2拍子ですが、下の画像のように4分の4拍子に書き換えることもできます。
どうでしょうか?
なんとなく楽譜を見たときに受ける印象が違いますよね。
- 16分音符が連続しているほうが素早く吹かなきゃいけなそう
- 8分音符のほうが少し平和的に見える
このように感じた方も多いのではないでしょうか。
純粋に16分音符を読むための練習曲だから、という理由かもしれませんが、
少なくとものんびりした雰囲気の曲ではないことが分かりますね。
また、4分の2拍子は「1・2、1・2」、4分の4拍子は「1・2・3・4、1・2・3・4」と数えることで、それぞれの拍子の個性が生まれます。
例えばこの曲を「♩=48」の速さで演奏すると、「1・2・3・4、…」と4拍子の数え方をしたくなってしまうはず。
それでは2拍子の雰囲気が損なわれてしまうので、まずは「♩=80」を目指して練習していきましょう!
目安のテンポが分かったら、次に音量を考えてみます。
第1番と同じように、強弱記号は数えるほどしか書かれていません…。
しかし、冒頭は「energico=力強い、エネルギッシュな」という言葉が書かれているので、しっかりとした音量で演奏することが好ましいかと思います。
2小節目と4小節目の終わりの音はアクセントがついているので、短くならないように気をつけましょう。
そして星印から雲行きが変わり、調性が短調になります。
8分休符の後からはメロディーも変わってくるので、一度音量を下げるとメリハリがつきますね。
pから始めておけば、後に出てくるfがよりいかせるはずです。
さらに、星印のところからは同じメロディーが繰り返されるので、似たような音量で演奏せずにすみます。
そして曲の終わりには「半音階」が出てきます。
半音階は他の音階やアルペジオに比べて、なめらかな動きを表現できます。
そのためには音の粒をそろえることが大切です。
特に3オクターブ目の指使いはバラつきが出やすいので、ゆっくり練習してみてください。
しっかりとした息でクレッシェンドをかけると、より半音階が効果的に聞こえますよ!
まとめ
エネルギッシュにという指示の通り、全体的に大きめの音量が求められる練習曲です。
そのため、前半から全力投球してしまうと、後半に疲れが出てきやすくなります。
ペース配分をしつつ、通して練習を重ねることで徐々にスタミナがついてきますので、無理のない範囲で挑戦してみてください♪
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