今回のレッスンは5年以上ぶりにフルートを再開されたMさんがいらっしゃいました。
以前他のお教室で習っていたということで、そのときに使用していたテキストを使って徐々に感覚を思い出しつつレッスンを進めています。
前回のレッスンでスメタナ作曲の「モルダウ」を取り上げたので、その続きをやっていきます。
一息で吹きたいけど、どうしても息が足りなくなる…
Mさんは中学時代にフルートを習っていたこともあり、高い音も5年のブランクを感じさせない安定感があります。
そのため息が続かないのがご自身でも気になるようです。
特に途中でブレスを取ってからが苦しくなるので、今日のレッスンで解消していきましょう♪
まずはブレスに時間をかけてみる
ブレスを取る時間のかけ方は、人によって異なります。
とにかく短い時間で息を吸おうとするタイプ、息がなくなったタイミングでゆっくり吸うタイプなどさまざまです。
Mさんは書かれている音符の長さをきっちり守って時間をかけずに息を吸っていたので、まずブレスに時間をかけられるポイントについてお伝えしました。
モルダウは4小節で一つのフレーズです。
そのため一区切りつくところはブレスに時間をかけても不自然ではありません。
これからレッスンを重ねていけば息は続くようになっていくので、ひとまず一段目の終わりは長い音符を早めに切り上げてブレスを取るようにしました。
また、1番カッコはメロディーの終わりにあたるので、時間をかけられるポイントです。
ここはテンポが少し遅くなっても大丈夫なので、しっかり息を吸って仕切り直してから進むようにしました。
ブレスコントロールは短く吸うだけではなく、適切な場所を見極めて十分に息を吸うことも含まれているので覚えておくと便利です!
息を吐くエクササイズをやってみる
Mさんは息を吸う力よりも吐く力が弱めかな、と見ていて思ったので簡単なエクササイズを一緒にやりました。
- 肋骨に手を当てて息を吐く
- 吐き切ったと思ったら手で肋骨を押しながらもう一息吐いてみる
- 背中が丸まっても足が上がってもいいので、とにかく吐き切る!
私たちは普段の生活で、あくびなどで息を思い切り吸うことはあっても、体がぺしゃんこになるほど息を吐くことはなかなかありませんよね。
ですので、手で肋骨の動きをサポートしながら息を吐くエクササイズを何度か繰り返すことで、使える息の量を増やしてみました。
すると、先ほどまでギリギリ息が持つかどうかだった2段目のメロディーが余裕で吹けるように!
5分程のエクササイズでここまで変わるなんて…!と驚かれていました。
テクニックの組み合わせでブレスがうまくなる
もしかしたら「先にエクササイズをすればもっと短時間で済んだのでは?」と思った方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、息が続くようになったことで“時間をかけるブレス”の重要性が伝わりにくくなるかもしれないという可能性を考え、この順番でレッスンを行いました。
今後より難しい曲に挑戦したくなったときに、このブレスの取り方を知っていたほうが楽ですからね♪
他の方のレッスンだとお伝えする順番を変えたほうがいい場合もあるので、よく演奏を聴いて都度判断しています。
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