他の木管楽器に比べて、指使いがシンプルだといわれるフルート。
しかし、吹いている当事者としては高音域の運指って覚えにくいし、動かしにくいですよね。
訳も分からず丸暗記はしんどい!という人のために、今回は3オクターブ目の指使いの法則について解説していきます!
違った角度から運指を見ることで、少しでもモヤモヤが晴れたら嬉しいです。
1~2オクターブ目の運指を解説しているPart1はこちらから♪
3オクターブ目のD(レ)がキーポイント
前回のコラムでお話しした通り、フルートの運指は端から順番にキイを開けていくようになっています。
3オクターブ目のCis(ド#)までは法則通りですが、D(レ)からは法則から外れています。
まずは3オクターブ目のD(レ)の指使いを見てみましょう。
上の画像の通り、右手のキイは全て開き、左手は人差し指のキイを除いて閉じるようになっていますね。
この指使い、何か別の音の指使いに似ていると思いませんか?
このG(ソ)の指使いから、左手の人差し指を開けただけですよね。
というのも、G(ソ)の指使いで勢いよく息を吹き込めば、3オクターブ目のD(レ)が出るからなんです。
しかし、そのままの指使いでは音質が良くないので、一番上のキイを離すようになっています。
Dis・Es(レ#・ミ♭)はちょっと違う?
さて、次の音はどうでしょうか。
1オクターブ目のDis・Es(レ#・ミ♭)の指使いに似ていませんか?
3オクターブ目はこの指使いに左手の小指を足しますが、そのキイは押すと開くクローズド・キイ。
なので、キイを一つ開けることになりますね。
続きの運指も見てみると…
やはり、1オクターブ目の運指から一つ指を離す形になっていることが分かりますね。
(3オクターブ目のA(ラ)以降は変則的になりますが、基本的には同じような法則になっています。)
そして、この離すキイは下から上へ一つずつ変わっていくんです!
1・2オクターブ目のときは端から順番に開けていくだけだったのが、3オクターブ目はもう一つキイを順番に開けていくので、指使いが複雑になったと感じるんですね。
また、メカニズムの関係で隣のキイも開いてしまうことから、E(ミ)とFis・Ges(ファ#・ソ♭)は他の音よりも発音しづらくなっています。
それを解消するために開発されたのが、Eメカニズムです。
(上の画像の楽器にもEメカニズムがついています。)
指が動くようになる練習方法は?
特に高音域は吹く機会が少ないと、なかなか指が思うように動いてくれないですよね。
そのため、普段から音階や分散和音などの基礎練習で高音域まで吹く習慣をつけることが大切です。
高音域で指がもつれるときには、右手と左手それぞれの動きを目で見て確認してみましょう。
いきなり全ての指をコントロールしようと思うと大変なので、片手ずつやるのがポイントです。
試してみると混乱すると思いますが、それは指の動きがあいまいなままだという証拠。
何度か動かしてみると、だんだん整理されて指が回りやすくなるはずですよ♪
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