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【フルート】良い音ってどんな音?

 

「もっと良い音で吹けたら楽しいのに…!」

 

「昨日のほうが良い音が出てたなぁ…」

 

などなど、音に関する悩みは尽きないですよね。

 

 

ところで、“良い音”ってなんでしょうか。

 

先生のような音?憧れのプロのような音?

 

もし目指したい音があれば、今の私に足りないものは?

 

 

意外とあいまいになってる“良い音”について、今回は掘り下げていきましょう!

 

 

音の因数分解をしてみよう


 

そもそもフルートの音は、音の三要素である音色や音量、音程に加えて、響き(遠くまで鳴るか)、ヴィブラートの具合など複数の要素が合わさったものです。

 

そのバランスが整っているときに「良い音」は生まれます。

 

 

他のことでは、長所をいかせば短所が気にならなくなることもありますが、音に関してはそうはいきません。

 

例えば、もし美しい音色をもつ音であったとしても、音程が正しくなければ「良い音」とはいえないですよね。

 

また、一生懸命練習して大きな音が出せるようになっても、ヴィブラートが弱いままではちぐはぐになってしまいます。

 

 

こういったことから、以下の手順を踏むことが大切です。

  1. 自分の音をよく聞いて、足りない・弱い要素を見つける
  2. 他とのバランスをとりながら、足りない・弱い要素を強化していく

 

では、ここからはよくある質問をひも解いていきましょう!

 

 

よくある質問その1:おすすめの練習方法は?


 

ぶっちゃけた話、自分にとって良い音に必要なものがわかれば、なんでも練習に使えます。

 

今練習している曲や教本、エチュード、音階・分散和音練習などなど。

 

その中でも、一番音に集中できるのはやっぱりロングトーンです。

 

 

一つ音を長く伸ばすロングトーンなら、伸ばしながら体の使い方やアンブシュアの形、口の中の形を変えることができますよね。

 

よく聴きながらじわじわと変化させることで、良く鳴るポイントが見つかりやすくなります。

 

 

また、曲の中で長く音を伸ばす部分や、「ここだけは良い音で決めたい!」という部分があれば、そこを抜き出して重点的に練習するのもおすすめ。

 

機械的な練習をいやいやするよりも、「吹きたい」という思いが強い部分で練習するほうが断然効果が出やすいです。

 

 

よくある質問その2:○○さんのような音を出したい!これってあり?


 

実を言うと、有名なフルート奏者の音を目指す人が一定数いることを知ったのは、専門的に勉強を始めて数年経ってからでした。

 

パユの音はパユの音、ランパルの音はランパルの音で、それ以上でもそれ以下でもない。

 

同じように私の音も私の音でしかないので、そのものを磨いていくという考えしかありませんでした。

 

 

「憧れのあの人のようになりたい」という気持ちはわかるのですが、あくまでも要素を取り入れるまでにとどめておきましょう。

 

  • この人のヴィブラートが素敵に聴こえるのはなんでだろう
  • この人の音は遠くまで鳴っている気がする

など、演奏から得られるヒントはたくさんあります。

 

しかし、特定の人の音を目指したことでうまくいかなかったケースは少なくありません。

 

 

それでもどーーーーーしても同じ音が出したいのであれば、同じモデルの楽器を使うことが一番の近道だと思います(笑)

 

しかし、それも自分に本当に合った楽器とは限りませんので、自己責任でお願いいたします…

 

 

よくある質問その3:いくら練習しても良い音にならないのはなぜ?


 

ちょっと残念なお知らせですが、音を良くするには時間がどうしてもかかります。

 

特にある程度レベルが上がった人ほど、“良いものをより良くする”ことになるので、かなり根気が試されます…

 

 

また、音を集中して聴くことで耳が良くなって、前よりも良い音で吹いても良くなったように思えないという現象も起こります。

 

効果が感じられない練習を続けることは、よほどの変わり者でない限りつらいことです。

 

モチベーションが保てないと感じたときは、一旦良い音を出すための練習をやめてみましょう。

 

 

煮詰まったときには、思い切って距離を置くのが一番。

  • 他の練習をすることで、知らないうちに違った角度からアプローチできる
  • 自分の音を程よく聴くようになったことで、逆に変化に気づけるようになる

 

全然関係ないと思っていた練習から、良い音が出るきっかけが生まれることもありますよ♪

 

 

音の探求は終わりなき旅

 

さてさて、音の話はいくら掘っても尽きないのですが、今回はこのあたりで止めておくことにします。

 

「上には上がある」とは言葉の通りで、良い音を探れば探るほど良い音は遠ざかっていく…

 

練習していると酸欠も相まってクラクラしてきます(笑)

 

長旅になることはハナからわかっているので、のんびり気長にやっていきましょう♪

 

 

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コメント: 1
  • #1

    進藤良信 (月曜日, 12 2月 2024 21:33)

    ロングトーンを上手にやれるように頑張ります。