フルートを教える上で大切にしている3つのこと

 

私は横浜駅近くのスタジオや出張レッスンで、子どもからシニア世代まで幅広い生徒さんたちにレッスンをご提供しています。

 

それぞれ目指す目標やレベルは異なりますが、常に大切にしていることが3つあります。

 

①やりたい曲はすぐやってみる


 

「この曲を演奏したい!」と思って、楽器を始めた方も多いのではないでしょうか。

 

もし、そのようなきっかけで教室にいらした生徒さんがいたら、さっそくその曲から取り掛かります。

 

ハイレベルの曲や楽譜が入手しにくい曲などでなければ、もう体験レッスンでやります(笑)

 

 

理由は「やりたい!」と思ったその熱量は、かけがえのないものだからです。

 

基本的に人間は飽きっぽいもので、時間がたてばたつほど興味は薄れていきます。

 

それなのに「始めたばかりだから」「もう少し上手くなってから」と先送りにしてしまいやすいですよね。

 

本ッッ当にもったいない!

 

 

もちろん「曲を始める前に教則本で基礎固めをしたい!」となれば、その熱量を大切にします。

 

でも、必要な技術にフォーカスして、基礎練習と曲の練習を両立することもできるので、ぜひ一度相談してみてください。

 

何事も“思い立ったが吉日”です。

 

 

②必要なテクニックは先送りしない


 

演奏に必要不可欠なものから演奏をよりよくするものまで、テクニックは無限に存在します。

 

例えば音を出すテクニックは、練習を始めたその日から必要ですが、いい音を出すテクニックは追々でいいですよね。

 

しかし、中には最初に身につけておかないと後々困ってしまうテクニックもあります。

 

代表的なのが、2オクターブ目のレ(D)の指使いです。

 

 

1オクターブ目と違って左手人差し指を上げるのですが、正直上げなくても音は出ます。

 

初心者のうちは大きな問題にはなりませんが、後々上達したときに困ることになるはずです。

 

 

人差し指を上げずに2オクターブ目のレを吹くと、少しざらっとした音色になり、音の立ち上がりも今一つになります。

 

練習を重ねたことで他の音質はよくなったのに、「レ」だけがどうもおかしい。

 

しかもフォルテやピアノで出そうと思ってもうまくいかない。

 

その時に指使いのせいだと気づいても、今まで何度も練習してきた指使いを変えることは簡単ではありません。

 

 

確かに一見面倒で見過ごしてよさそうに感じるテクニックは他にもあります。

 

でも、そのまま放置していたら後でどれだけ大変になるかを知っているからこそ、習得すべきテクニックは必ず理由とともにお伝えしています。

 

 

③体を痛めない方法が最重要!


 

特に楽器を始めたばかりのころは、夢中になって練習してしまいますよね。

 

しかし、長時間の練習は時に体に必要以上の負荷を与えることがあります。

 

 

というのも私自身、中学1年生のときに部活でフルートを始め、その冬に肋骨の間の筋肉が凝りすぎて呼吸できなくなった経験があるんです(^^;)

 

おじいちゃんおばあちゃんに混ざりながらウォーターベッドでの治療を受けて、すぐに回復しましたが…

 

また、腱鞘炎でピアニストの道を諦めた人や、片や80歳を超えても元気にフルートを楽しんでいる人を知っているこそ、体が健康であることが何よりも大切だと考えています。

 

 

せっかく良い音が出る角度に構えられているときに、楽器を下ろしたくない気持ちは分かります…

でも、体に違和感があったらすぐに休憩しましょう!

 

 

レッスンでは、体も響くような音が出せるような力の入れ方や抜き方をお伝えしながら、今のご自身に合った構え方を探っていきます。

 

 

いつまでも楽しめるお手伝いを


 

以上、私がフルートを教えているときに大切にしている3つのことをご紹介しました。

 

近年は「人生百年時代」という言葉のほうがよく耳にしますが、同時に「Life is short(光陰矢の如し)」であることも忘れずにいたいと思っています。

 

やりたいことはまずやる、そして長く楽しむためのテクニックも身に着ける。

 

これはレッスンに通っていない方でも実践できることなので、ぜひ参考にしてみてください♪